冬山 ROUND. 2003年3月9日(日)単独行

御在所・藤内沢の I C E な一日

藤内沢に取りつくとまず初めに視界に入るのが藤内壁最大の一の壁である。これを左に見て、右の灌木帯に入り高巻きを越えたところが、藤内沢本谷である。ここから、沢を詰めてゆく。昼でも日が当たらないため、冬は氷に覆われている。

藤内沢本谷に取りつき沢を詰めてゆく。高度を上げてゆくと徐々に氷は堅くなり、アイゼンがしっかりと食い込むようになる。

昨日の冷え込みと新雪の降雪により、氷の上に30センチの積雪があり、所々ひざ上までのラッセルを強いられる。

藤内沢最上部には神秘的なアイスフォールができ上がっている。この氷には縦走用ピッケルでは歯が立たない。アイスバイルが欲しいところである。当然このアイスフォールは横目に見て、正規のルートをとる。
緯度はかなり南の御在所とは言え、こんな素晴らしい景色があるとは・・・山とは不思議なものである。

氷の壁に取りつくアイスクライマー
頂上からは白く化粧をした鎌が岳。樹氷もきれいな日であった。

下山は中道を選んだ。キレット手前の岩場は、なかなかアルペンムードが漂った景色である。

この日は約20人くらいの登山者だっただろう。藤内沢は初めてであったが、善いルートであった。今度はロープ・アックスの装備を固めて望んでみたい。今週の西高東低の冬型が続いている。3月中旬までは何とか楽しめそうである。

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