2004年新年を飾る山はどこに行こうか・・・せいぜい1泊2日の日程しかとれないので、行き先は限られている。機動力を使った場所だとやはり、西穂・木曽駒・または八ケ岳周辺になってしまうだろう。今回選んだ場所は昨年3月に時間切れ途中敗退した西穂高を目指すこととした。年末より蝶ケ岳に向かうはずだったS氏は途中のアクシデントで、リタイアを余儀なくされたとのことなので、S氏を誘ってみたところ、OKの快諾を得たため1月1日朝7時、岐阜市内にて待ち合わせ、7時30分出発。新穂高口に11時に到着し、準備後12時のロープウェイに乗車し一気に2300mの新穂高口へ。その後約1時間で西穂山荘に到着し、テント設営をし一休み・・・周囲はガスが覆い視界はすこぶる悪い。しかし、時間はまだ2時30分・・・山でこの天気じゃやることないよな〜・・・夏なら周りをうろうろ散歩したりして楽しめるのだが、冬場は一端靴を脱ぎテントに入ってしまうとはっきり言って、再び靴を履いて外に出ること、ましてやトイレに行くことさえも面倒くさくなってしまう! なんだかんだ考えながら時間をやり過ごし、4時30分ころより夕食の準備をし5時過ぎには夕食を済ませ、6時にいやいやトイレに行き6時30分にはシュラフにくるまり寝てしまうのだが、長時間の睡眠は腰に負担がかかり何度も目が覚め、体をあっちにこっちに向けてなかなか寝つけない。・・・・なんだかんだ時間は過ぎ1月2日4時となる。出発に向けて準備をしなければいけないが、外を覗くと行きと濃いガスが周りを支配し、とても景色が望める天気ではない。体もなかなか動かないし、気も進まない・・・すっかり出遅れ、出発したのが8時過ぎであった!!せっかく来たんだから、いけるところまで行ってみよう・・・と自分を納得させるように歩を進めた。今回は2名パーティーなので何かと心強い。途中でめげそうになっても、励ましあって進めるため、濃いガスがかえってやる気をださせてくれるようになった。 |
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1月2日朝6時ころのテント場付近の模様。朝日は時々見え隠れするが、ガスと雲があたりを暗くしている。幸先悪い状況であるが、山の天気は気まぐれだ。現在寒気の南下もなく、天候は回復するはずなのだが・・・ |
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丸山を過ぎ、独標に向けて登ってゆく。同行のS氏。このときもまだ視界は冴えないが、徐々に周囲は明るく日が射すようになってきている。以外といけるかもよ!! |
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独標途中より西穂山頂が姿を現した!!がぜん登高意欲がかき立てられた。 行くしかないでしょう!!(^O^) |
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独標2701mにて 風は弱く寒さもさほどではない!! |
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一気に独標まで上り詰める。風はあるが、天候は完全に回復している。むしろこの季節にしては最高の天候ではないだろうか。気分は一気に高ぶり、西穂山頂まで一気に向かうこととした。ルートはこの先から、難度を増し稜線歩行が中心となる。昨年は吹雪と雪庇に遮られ、左のピラミッドピークの 雪壁で断念したが、今日のこの気象状況ならば行くしかあるまい!! 独標から山頂方面を仰ぐ。左がピラミッドピーク、中央が西穂山頂 |
私が先に登頂し、周りを見回し、その景観に思わず、ウォーーーーと絶叫をあげてしまった!!(◎_◎) 私:何とか2909m西穂山頂に到達 |
声も無くひたすらぼう然・・・といった様子でした。(@_@) 続いてS氏も登頂 |
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西穂高山頂より槍ケ岳〜大喰岳〜中岳〜南岳を望む 登山者はこの日40名ほどであったと思うが、半数は独標で引き返している。この季節に入山するものはそれなりの技術は持っていると思われ、西穂山頂までは、20人程度は到達していると思う。 |
西穂山頂より奥穂高・ジャンダルム(右)〜涸沢岳(左)を望む |
西穂山頂より奥穂〜吊り尾根〜前穂高岳 |
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西穂高山頂より乗鞍岳〜焼岳〜西穂高稜線を遠望 最高の展望を独り占めである。 |
西穂高岳からのパノラマビュー・・・本当に感動したい方は、実際に行ってみてくださいネ。この場所に立たないとこの空気感・高度感・広がりを表現することは叶わない・・・ |
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下山途中のS氏 この後うっかりとルートミスをしてしまい、断崖絶壁へ導いてしまう・・・すみませんでした。 |
下山途中、独標を過ぎるころから、再びガスが濃くなり瞬く間に、周囲はガスに包まれる。今回の行程は全く運が良かった。我々が山頂に立っている間がもっともっ天気が良かったようである。青空が広がり、雲もほとんどでえいなかったのだ。こんなこともあるんだな〜と感激してしまう。これだから行ってみなけりゃわからないんだな〜となんとか無事下山し、この後わずかに渋滞に巻き込まれたが30分オーバーで岐阜到着。S氏はこれから滋賀県まで2時間強の帰路である。 1月の北アに望んで十分すぎるほどの景色を眺め、最高の気分に浸ることができた。ロープウェイを使った入門的なコースであるが、独標から先は決して易しいコースではなく、途中で引き返す者もいた。やはり全ての条件がそろったときに初めて望むコースであることは間違えないので、独標から先へ進む場合は十分注意してください。 |
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