2004年11月3日(水)文化の日
蕎麦を訪ねて200mile・・・・珍道中の蕎麦ツーリング!!
Cruisin' with H-D FXDL
Total Distance: 345km 岐阜ー浜松ー岐阜
私にとって今年の10月は突然の病によって、あっという間に過ぎ去り、山行きも叶わず、入院〜自宅療養・・・とひたすら安静が要求された。病室の窓から、晴わたった秋の空を眺めて、紅葉の山にいる幻覚さえも起こさんばかりのストレスフルな安静入院であったのだ・・・今までこんなにじっとしていたことは人生で一度もなかったであろう・・・そして、体調は徐々に回復今ではほぼ完ぺき??なくらいそわそわしてくる毎日であった。しかし、足腰が少し弱ったのかいきなり山行きも自信が無いため、まずは二輪で体を慣らしてっと、言うことで本日11月3日:秋晴れの文化の日、兼ねてから計画していた蕎麦ツーリングへレッツゴー・・・したのである!!

Stage1・・・・・懐かしの豊橋東病院へ・・・・

今回は浜松〜浜名湖周辺の蕎麦屋をハシゴするべく三河方面へ進む。ついでだから、豊橋市内を通り、かつて(もう7-8年も経つだろうか、以前研修のために、ここ国立療養所豊橋東病院に就職していた時期があった。この病院見かけはボロいけど、循環器内科・心臓外科では日本、いやいや、世界レベルの病院なのである。ここでの生活はまさに”虎の穴”(古りーよ・・・)ともいうべき超過酷なしごき・イヤミ・ハードワーク(というより一種のフェチズムだな・・・!!)と人間を破壊するにふさわしい世界が繰り広げられていたのだ。(とはいっても、よくある職人の徒弟制度みたいなものであり、必然的に技術は目で見て盗め!!感覚なのであります。)

ここが豊橋東病院の全体像です。ボロいです・・・これでも世界レベルの病院であることが恐ろしい・・・しかし私が居たころより、周辺の道路や空き地が区画整理され随分と明るい雰囲気になっていたのであります。そしてこの病院のすぐ横にはこれまた、激しくボロかった職員官舎があります。

これがその官舎であります。赤○が私がいた部屋・・・見た目は奇麗に見えるけど、中は激しくカビが生え、クモが住み着き、クーラーが無かったので、夏は驚異的な蒸し風呂で有り、私はよく車の中で寝ていたものでした!!(そうかッ、この時からアウトドアライフが構築されてきていたのか!!)

ここは湿原の上に立っているため、以上にじめじめしてクモもやたらと大きくタランチュラみたいなモゾモゾしたやつが天井に這いつくばっていたよなー・・・・

窓側方見たところですねっ。何だか覗きしてるみたいで、ヤバイよなー。ここはだれ霞んでいそうなんだけど・・・あっクーラーの室外器がある!!いつの間にクーラーがついてしまったのか(悔しい・・・)

今見ると以外と奇麗だよな・・・(でも絶対すみたくない、テント生活の方が良いかも)

豊橋市内に2カ所ある国立療養所は統合廃止される運命なのだ。そして病院の前の道路を隔てて、新病院が建設されておりここが統合後の移転先だ!!

豊橋東病院の後はこの立派な建物に生まれ変わる!!現状からは想像できんくらい立派だ。名前も洒落ている・・豊橋医療センターとなるのだそうだ。

Stage2・・・・・さあ、懐かしの病院を後に、蕎麦三昧へ・・・・

懐かしの病院の周りをウロウロした後は(やばいな〜何だか空き巣ねらいのようだったのだ〜)いよいよ蕎麦のハシゴを行なう予定なのだ。まずは、豊橋から山を一つ越え、浜名湖周遊レークサイドウェイへ行き、さらに目指す蕎麦屋は”陶そば正”という店だ。地図で場所を確認し、国道沿いに小さな標識を発見し、それにしたがって田舎道を進む。走ること約5分でその店はあった。ネットで紹介されており評価は高そうだったので、岐阜からわざわざここを目指してきたのです。

本日、浜名湖は、天気も良く湖面がきらきら美しい!

山を始める前は週末の半日ツーリングコースだったんだよな〜懐かしい・・・最近は来てなかったな〜豊橋にいたとき以来だ。軽く流して周回する。本日V-TWINはご機嫌良好。気持ちの良い鉄馬の鼓動と魂を揺さぶる振動・・・V-TWIN SOUNDとともに気分はHigh になりっぱなし。山歩きでは味わえないまた趣の異なった、恍惚の瞬間である

目指す”陶そば正”はすぐに発見。看板はそれらしい雰囲気を醸し出しておるが建物は普通の民家みたいだ。

”見かけよりは美味しさだ! 美味しければどんな店でも SOBA is OK!!”

そしてワクワクしながらヘルメットを脱ぎ、店に近づくと・・・驚愕の事実を発見してしまった

小さな看板に・・・・・・”休業”・・・しかし右手の上には11月3日より新そば開始します!!(11月3日ってのは、今日だぜ今日!!)なんだ休業日に新そばって、どうよっ、これ・・・

おいおいホントかよ岐阜からやって来たのに・・・思わず横にあるチャイムを鳴らしてみると・・・階段からここの大将が降りてきて、無精ヒゲを生やして言うことにゃ・・・今日は頭が痛くて体調が悪いので休業・ごめんごめん!!・・・だってよ

もう何も言うことはない。トホホホッ・・・ここには同じように次から次へと客らしき人が来るのだが、その人たちに”休みですよ”と教えてあげ悲しみを紛らわす・・・

頭が痛いくらいなら、私が診てあげようか・少しは薬も持ってるぜ!!・・といってやりたい気分だった。

Stage3・・・・・悔しいけど仕方がない、次を目指してみよう・・・・

やむなく諦め、次へのターゲットを検索する。浜松市内に2ヶ所ほど手打ちの店があるようだ。距離は約30kmくらいか・・・道路は混んでいるが何とか2時頃までには行けるだろう。頑張って進もう!!などと思案していると・・・・この蕎麦屋の店の前にある、ミカン畑でミカンの刈り入れをしていた、若いお母さんとおぼしき人が・・・”店休みで残念でしたね、近くなら善いけど、岐阜なんですよね・・・”とナンバープレートを見て慰めてくれた。そして、ミカンですけど食べてみて・・・と3個の収穫したてのミカンをいただいた!! ”どこか他に美味しいお蕎麦屋さん知ってますか?”と訪ねてみる・・”私も今は名古屋に住んでいるのであまり知らないんです””ウナギで有名な店はありますが、よくテレビでも紹介される・・・””今日はお蕎麦の気分ですか??””そうですね、一応浜松市内にありそうなので行ってみます””売り切れないうちに頑張っていってくださいね”そしてその後、その方のお子さんが小走りで走ってきて、ハイッ・・・ともう1個ミカンを差し出してくれた・・・アリガトウ・・・軽く会釈をしてそこを走り去る・・・奇麗な若奥さんだった。今は結婚して名古屋に住んでいるのだろう。今日は休日で里帰りなのだろう・・・・

朝から何も食べず、10割りそばと二八そばの二種類とも食ってやろうと思っていただけにこの衝撃といったら並大抵ではない。私と同じようにクルマで3台ほど来店してきた方がいたが私も悔しさをぶつけるため”今日は体の調子が悪いとのことで休業らしいですよ〜”と教えまくってしまった。さあーここからどうするか・・・浜松市内に行けば手打ちの店があるようだ・・・ネットで調べておいてよかった・・・とほっと一安心だ。さあ売切れ御免となる前に浜松市内へ向かう・・・・

浜名湖の北の三ケ日から浜松市内を目指す。道が混んでいてなかなか前に進まない・・・蕎麦屋は売切れ御免!!の店が多いため2時くらいには終了してしまうことが多い。出来るだけ急がねば・・・

約1時間30分で浜松市内に入る。そして目指す蕎麦屋”おおもり”は浜松駅の南に位置する。牛乳配達の方に店はどこか確認してみる。ほんのすぐ近くであった。やった間に合いそうだ!! 今度こそ蕎麦食うぞーーー

 店を見つけ単車を道端に止めようとしたその瞬間・・・・

驚愕の事実が・・・・

うおおおおっっ・・・・何たることか!!”臨時休業”この看板に再び全身の力が抜け、ぼう然と立ち尽くしてしまった・・・・”蕎麦屋って趣味でやってんのかよ・・・自分の自由自在に気分で休んでんじゃないの〜〜?客商売て感じじゃないよなー  ”食わねーヤツはとっとと出てきやがれっ”て感じナンかな・・・もうどうしていいやら・・・再度持参してきたネット情報の地図を開け最後の砦がこの近くにあることを確認し、最後のかけに出る!!

Stage4・・・・・最後の砦は崩せるのか・・・・

住所を調べ、電柱の住所を頼りに店を探す。中田島街道沿い・・・と書いてありその道筋を探すと・・・あったあった有りました・・・しかも看板には営業中!!と誇らしげに掲げてある。涙があふれんばかりに嬉しかった。ここまで来て蕎麦も食えなかったら、帰るに帰られないぜーと思っていた矢先だけに喜びもひとしおである。涙ちょちょキレ状態であった!!!!

今度のターゲットは”浜松駅南・中田島街道沿いにある”蕎麦”わたなべ”2004年2月に出来たばかりのようだ。真新しい木の匂いが残る小綺麗なお店です。座席はカウンター4席と、座敷12席とこじんまりした構えです。

お品書き・・・・せいろ=もりそば:630円、天せいろになるといきなり1260円か〜

そしてもう一つも名物は・・・自家製わらび餅:420円


天せいろ:てんぷら無しで、蕎麦の大盛りでも良かったな


本わらび粉を使用したわらび餅も美味

ここの蕎麦は福井県産と福島県会津産の玄蕎麦をブレンドし二八に仕上げているようだ。細切りの割にはしっかりした歯ごたえとキリリと冷えたつゆとの相性はばっちりである。てんぷらは少し脂濃さが強いか・・それとも揚げ油がごまのブレンドなのかも。そば湯も濃厚な感じで美味。大満足であった。

左上:てんぷら蒸篭(いあわゆる盛りそばをここでは蒸篭と呼ぶようです)

右上:ここのもう一つの名物である”わらび餅”わらび粉100%で手作りのためぷるんぷるんとした触感がたまらなく美味しいです。黒蜜ときな粉をからませて、ぺろりとごちそうさま!!

Stage5・・・・・満足とともに秋の風に吹かれて、帰路を急ぐ・・・

何とか蕎麦を食う!!という企画はかろじてであるが成功した。本当は2−3ヶ所のハシゴを企てていたのだが、これは成しえなかった。2カ所も食いはぐれたのは、とんだハプニングであった。

懐かしい豊橋・浜松の蕎麦道中は何とか終わった。後は暗くなる前に家路に急ぐ。岐阜まで、あと90mile。浜松西I.C.から東名にのりひたすら走る。久々の走り撮り・・・

東郷SAで焼き芋を発見。秋の夕暮れの風に吹かれての肌寒さと小腹もすいてきたので、思わず1本ッチョーダイと買ってしまった。美味しいですこの芋・・・

もう11月・・クルマでは何気ない季節でも、オートバイ乗りには少しずつ厳しい季節がやって来た。
陽が沈んでくると風が冷たくなってくる、暗くなる前には着きたい・・・あと50mileか・・・晩秋のやや冷たい風が体にしみこむ・・・

今回は2軒の店に嫌われ、蕎麦のハシゴはかなわなかったが、最後の最後にとっても美味しいお蕎麦が食べられたので大満足であった。静岡と蕎麦はあまりピンと来ないが十分満足出来る味であった。また、更に東に行けば静岡では一二を争う蕎麦を食わせる店といわれている・・・”宮本”が有るが今回は時間切れ、体力切れでトライできなかったが、またチャンスが有ればぜひ行きたい。
11月は新蕎麦の季節なので、次週も開田高原か、いっそ戸隠まで足を延ばして、是非とも新蕎麦の香りを楽しみたいものです。

おっと・・・山登りを忘れてんじゃないの〜〜まあこんな時もあるさっ!!

今回のお蕎麦屋さんのデータマップ:

場 所

TEL

定休日

営業時間
陶そば正 静岡県引佐郡三ケ日町上尾奈541-6

053-525-0122

月・火
11:30-14:30、夜は要予約
おおもり 静岡県浜松市中島1-31-1

059-463-2879

月・火・第1土・日曜日
11:30-14:00、18:30-20:00
わたなべ 静岡県浜松市寺島町258

053-451-1344

火曜日
11:30-売切れ御免、17:30-売切れ御免