【No.】【日時】2007/03/21(水)ここは北ア??奥美濃らしからぬ豪快な三方崩山 大ノマ谷滑走〜至福の一日〜
【山域・山名】白山 三方崩山
【コース】弓ヶ洞谷左俣〜中間尾根〜三方崩山^大ノマ谷滑走〜大白川
【山行形態】山スキー/日帰り/周回
【メンバー】篠崎氏(テレ)、操 潤(山スキー)
【累積標高差】1600m
【行動時間】約8時間(登り5時間45分、下り1時間50分、その他車移動)
【天候】快晴
【私的お勧め度】:滑走快楽度★★★+★(おまけ):景観★★★:滑走難度★★:登高難度:★☆  
(※☆〜★〜★★★:三つ星評価;天候・雪質の状態で滑走・登高難度は変わります)

【行動概要】
奥美濃エリアでアルパインムードの漂う場所・・・といえば、三方崩山だ!ここは三方崩れ・・・というだけに北東面・東面・南東面に向けて急峻なルンゼ群(未滑走ラインも数多い)や谷群、尾根群がめじろ押しである。この中でもなかなか滑走適時に巡り合う、チャンスが難しい大ノマ谷(山頂から直接大白川に向けてまっすぐ落ち込む南東面斜面)を好天が予想される3月21日(水)、高山在住の篠崎さんと滑走するチャンスを得ることができた!最高のシチュエーションとこの時期のこの谷でおそらく最高の雪質に恵まれ(南面としてですヨ!)た、豪快な一日となった!計画をしていただいた篠崎先生には感謝感謝!です。この場をお借りしてありがとうございました!

5時に国道158号線平瀬の県道白山公園線(大白川林道)ゲートで篠崎先生と待ち合わせ。3時45分に到着した私は車の中で仮眠。4時30分ころ外でヘッデンの明かりに気づいた。篠崎先生到着。私の車をこのゲート前にデポして、篠崎先生の車に乗せてもらい、帰雲橋北の駐車地まで移動。準備をして
5時15分:国道156号 帰雲橋北の駐車地点発標高550m出発。弓が洞谷右岸取り付き。
かなり雪が少ないが来れでも2日前から少し降雪があり雪は増えたとのこと・・・やや薮っぽい感じで、かき分け進む。
5時50分:700m台地に上がると、ここは一面新雪で真っ白!ほんの浅いパウダーも!Oh最高のコンディションじゃない!どんどん進みます。クラスト面にさらさらパウダーのためシールが効きにくい・・・ややスリップ気味。頑張ってゆこう。弓が洞の定番のルートである右俣は滝が出ており3つくらいの連瀑が見えた。今シーズンはこのルートは厳しいであろう。迷わず左俣を進路に選ぶ。どんどん詰め上がり
7時15分:標高1400m地点で平瀬尾根方向に直接突き上げる豪快な谷を詰め上がるか、一般ルートの左右俣の中間尾根に上がるか迷う。気温がどんどん上昇しており少しずつ雪が落ち始め、直登は岩峰群に囲まれ逃げ場所がないこと、稜線に大きな雪庇が飛び出していそうなので却下。素直に中間尾根に上がる。かなり傾斜がましてきたため1600mからスキーを担ぐ。3月18日の日曜日に16kmのクロスカントリー競技(スキーじゃないよ走るほう・・・)に出たため足がつっていてなかなか思うように高度を上げられない。さすがに若くはないな・・・筋肉疲労の回復が遅いな〜。篠崎先生にラッセルしてもらっいっぱなし・・・ど〜もすみません・・・<(_ _)>
9時15分:1800m付近から少し傾斜が緩み再びスキーを履き、最後のリッジ状の小尾根も頑張ってスキーで登り上げた。
10時15分:無事に1900m稜線にはい上がり後は、山頂に向けてトラバース気味に進む。小さなアップダウンを繰り返し
11時10分:三方崩山山頂を踏んだ。積雪期に日帰りで三方崩山山頂を踏むのはなかなか容易なことではない。山スキーならではだろう。ちょっと時間はかかったが今日は好天で暑いためそんなに急ぐ気もしない。ただし気温がどんどん上昇してきているため南東面の大ノマ谷の滑走を考えると早めに入谷したい。20分くらい休憩、写真撮影して滑走の準備にかかる。篠崎先生とお茶目になりながら写真を撮りどこからエントリーするか思案・・・山頂から直接滑り込むのは雪庇で全く状況が読めず却下。おそらく2日目くらい前のものと見られるシュプールが雪庇のいちばん低い場所から一本(2本?)傾斜の緩そうな稜線からエントリーした後が見えた。我々はどこからエントリーするか?それよりもやや急峻な山頂下10mの雪庇の無い急斜面からエントリーとした。篠崎先生・・・”う〜〜んちょっと急かな・・” 私・・”大丈夫じゃないっすか〜先に行ってみますよ” ということで、
12時00分:飛び込んでみたら雪も適度に締まっており全然快適・・・と思って勢いよく2ターンしたら・・・雪が意外に重くスキーが潜り込んで、いきなりビンディングが自然解放してしまった!急斜面で左スキーだけおいてきぼり。5m下でこけて、登り返してスキーを回収、事無きを得たが、情けなか〜〜〜・・・(i_i)もっと解放値を上げておくべきだった。新雪ならスキー脱落は命取りだった。ツボ足で登り返したが斜面は極めて安定しており、大きな雪崩の心配はないだろう。篠崎先生も続いてエントリー快適な斜面に思わず笑みがこぼれる。見上げれば頭上に巨大雪庇があるが多分今日は落ちないだろうなどとノンキに構え交互に滑走を見届ける。どんどん下り標高1500m位までは豪快な斜面でそれから徐々に雪は重くなりターンに苦労する。1200m前後には、わずかだがデブリがありかわしながら下り、1000以下はモサモサ・・最後の大白川の堰堤群が間近に見える緩斜面帯では意外にザラメ状でターンが楽しい薮ツリーランとなる。このあたりにはいくつものシュプール・ツボ足跡もあり、おそらく下から大ノマ谷に向けて上って途中で山スキーの練習でもしたのだろうと思われるシュプールがいくつもあった。大ノマ谷を下から詰め上がるのはかなり安定した時期じゃないとこわと思うけどな〜。
13時10分:県道白山公園線に着き後は雪を拾いながら県道ゲートまで滑ったり歩いたり・・・・小1時間でデポ地に到着。無事に下山完了である。デポした車で帰雲橋はでもどり、その後定番の大白川温泉白水の湯につかり、楽しい一日を終えた。

参考:白山公園線は雪も少なくかなり除雪が進んでおり、白山東面台地へのMTBアプローチはおそらく後2週間もすれば可能ではないでしょうか?

篠崎先生のHP:婦日の山と仕事報告 
http://homepage2.nifty.com/gynealp2/page022.html にさらに詳しい記録が・・・今すぐGO!!

2台の車を配置して効率良く弓ヶ洞谷〜三方崩山〜大ノマ谷〜大白川林道〜帰雲橋と周回してきました。

標高差は1600mと中規模の山スキールート。途中でツボ足ラッセルがあるためやや時間が食った。雪質がクラスト面に浅い新雪のためスリッピーであった。ただし10cm位の新雪層であり大きな雪崩にはつながる感じではない。

朝5時15分に出発。薮っぽいですがこれでも今年のコンディションでは今日は雪は多いほうです。右岸を詰めて700m台地に出ると雪質はドライパウダーになってきた。このあたりは北東向き斜面で雪質はよさそうです。徐々に左・右俣が姿を現す。

徒渉点:2人とも完ぺきには渡りきれず、雪が崩れてシールを濡らしてしまった・・・

右は中間尾根。ここに向かって斜面をどんどん詰め上がろう!尾根上部は急斜面で担ぎが必要になる。そして登り詰めると・・・・

1900m稜線から豪快な光景の三方崩山東面ルンゼ群。素晴らしい光景ですね。いまのところデブリはゼロ.どこの斜面もきれいな状態。絶対的な滑走テクニックと、がんがん登り返すパワーさえあればどこでもどうぞ!って感じで滑れそうです。我々には、ちと難しいですね

奥三方はまだまだ奥の方・・・今回はパス

おっちゃん二人山頂で・・・不敵な笑みを浮かべて満足に浸る。

山頂直下10mくらいの雪庇の無い所がエントリーポイント。急ではあるが雪が安定しており、不安はなかった。斜度は35-40度くらいか。

エントリー直後の見上げ。上部には巨大雪庇・・・あんまりのんびりしてられない

GO GO!である。標高差1500mのストレートな谷である。こんなシチュエーションが奥美濃にあるなんて・・・・感動〜〜

マラソン後の足にはきつかったが、ガンバでどんどん行こう!何回かこけましたが・・・

最高の天気・最高の雪面・・・当然ニヤけてしまいますよねヽ(^◇^)ノ

デブリを避けながら・・・

なかなかのきれいな雪面に興奮気味。南面の大ノマ谷ではなかなか美味しい時期は少ないだろう。篠崎先生も楽しそうにテレターンを刻んでいる!

豪快な滑走は続く・・・

奥美濃らしからぬ豪快な光景。北アにも匹敵するアルパイン系の中級山岳である。気温上昇とともに、岩峰からの落雪〜ロールケーキ〜デブリには注意しよう。

最終緩斜面帯。意外にもザラメ状で快適に滑る。大ノマ谷全景を見る。ほぼストレートに延びるた谷筋。猫又山よりも広く長いといった感じ。

そして大白川林道白山公園線へ合流。しつこく雪を拾って帰りましょう。

大ノマ谷はここを直接、詰めて稜線に出るルートも紹介されているが、時期は極めて限られそうで、上部雪庇の崩壊も怖いし、やはり弓が洞からのアプローチの方が安全ではにだろうか?南東面のため適期は限られていますが、ここを滑る価値はかなり高いとおもいます。登り・景色・滑りすべて楽しめるエッセンスの濃いルートといえます。

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