【No.】【日時】2007/04/08(日)豪快の一言:まだ見ぬ純白の台地は果てしない林道の向こうに・・・
             
白山御前峰2702m 白山東面台地滑走 MTB+山スキー・・・バイアスロンでがんばろう
【山域・山名】岐阜・石川県 白山 白山御前峰2702m
【コース】国道156号線平瀬:林道白山公園線ゲート〜白水湖手前500mMTBデポ〜東面台地末端〜御前峰:往復
【山行形態】山スキー/日帰り/ピークハント・ピストン
【メンバー】星谷氏(山スキー)、田中氏(山スキー)、篠崎氏(テレ)、操 潤(山スキー)の懲りない面々
【累積標高差】2100m【水平移動距離】往復約40km
【行動時間】約10時間(登りMTB2時間、シールアップ5.5時間、下り:滑走1時間、MTBダウンヒル30分)
【天候】晴
【私的お勧め度】:どれも文句なし!滑走快楽度★★★+★(おまけ):景観★★★+★:滑走難度★:登高難度:★★(ただしMTB区間もあり苦行を強いられるので日帰り行程の場合はハード系登行と考えてください)  
(※☆〜★〜★★★:三つ星評価;天候・雪質の状態で滑走・登高難度は変わります)

【行動概要】白山東面に広がる転法輪谷と小白水谷の間に広がるなだらかな台地状地形がある。転法輪谷左岸尾根もしくは小白水谷右岸尾根・・通称:白山東面台地である。もともと地元山岳会でも滑られたという記録があるが、最近では1999年に岐阜のがおろ氏(石際氏)の記録にもある。そして、ここをメジャーにしたのは、そうMTBを駆使し、このロングルートを日帰り化させてしまった、DR.YASUHIROである。以前からあこがれつつ適時を見出すこともできず、MTB持込という難行も手伝って実現できなかったが、寡雪の今年こそまさにチャンスと思い、今シーズンの目玉と考えていた。そしてこの時期を4月第一週と定めていた。あいにく前日は岐阜市内は土砂降りで現地の天候をNETで確認しながら、とにかく行ってみよう、雨なら中止!といった割り切りで出発。
当初、高山のSHINOZAKI氏とセッションでと考えていたがなかなか日程・時間調整が難しくとりあえず単独での計画だ。でも、考えていることが同じならひょっとしたら現地で合えるかも・・・なんて思いながら・・・

以下行動記録です・・・・長いよ永いよダラダラと・・・・

篠崎先生のHP:婦日の山と仕事報告 にさらに詳しい記録が・・・今すぐGO!!



岐阜発前夜4月7日土曜日夜10時。深夜2時に国道156号線平瀬、林道白山公園線ゲートに駐車し、1.5時間のみ仮眠。毎度のことで慣れっこだ! 
深夜3時30分起床。出発予定4時にあわせて準備しMTBにまたがる。ここで、2台の車が到着!やはり同じルートなんだろうな〜と思いつつ、どうせ単独なら思い切り静かなほうがいいや!と先に出発することとした。4:00出発暗いが一回は夏に通ったことのあるルートである。なんとかなるだろうとヘッデンスタート。順調に漕ぎ出し。傾斜はそんなに急ではないが石ころや残雪があり2回ほど降車したが概ね降りずにこぎ続けた。1時間もすると次第に明るみを帯びてきて、周囲の状況も把握できるようになった。間名古谷を過ぎると残雪も多くなってきて路面が凍っていて、一回こけた!というかMTBがドリフト状態で一回転したのだが怪我は無かった。その後は路面を見て慎重に・・・結構な残雪があり一台先客のMTBデポ発見。ここまでか・・・とあきらめてゲートから8km地点でデポして徒歩スタートとするが300mほど歩くとしっかり雪は消えていた!慌ててもう一度デポ地に戻ってMTB回収に向かった。ここで、後続隊にバッタリ!なんと、篠崎氏のHPに登場の星谷さんと田中さんであった。少し遅れて篠崎氏も到着。ありゃりゃ〜やはり逢ってしまったのですね!さすがは同じウサギ年生まれの篠崎さん。同じようなことを考えていたのですね。この先の道路状況を伝えてもう暫くMTBで頑張ることとした。順調に進み白水湖手前500mのところまで漕ぎ上げデポ。ここで第一関門MTB区間を終了。13km・2時間のアルバイトであった。6:00
篠崎さんご一行より一足早くシール歩行で進むこととした。しかし、なんとわずか500mくらい進むといきなり足がつってしまった。寝不足やらウォーミングアップ不足に加え、MTBを結構な速度で頑張ってしまったためと思われる。何度か立ち止まりマッサージや叩いたり、暫くスキーを外し足のストレッチで時間を食う・・・このロングルートの初めからこれかヨ!!先行きに不安を感じる。白水湖に到着し東面台地に取り付く末端のガレ場。幾人も登ったのであろう、ガレはひどく落石しそうな状況。30mくらい少し進むとやさしいガレがありここから取り付く。100mほど薮をこいだら何とか雪もつながりシール歩行可能であった。ここからが真のスタートです。6:30いよいよ台地上部に向けての長旅の後半戦開始です・・・

6:47 標高1300付近:台地末端より彼方に白山山頂遠望

8:12 U字谷を詰め上がる。先行者のトレースがありこれを追う。すでに素晴らしい疎林帯に大感激!ここはまだ標高1500-1600m。この先上部にはどんな斜面が広がっているんだろ!滑走が楽しみです。前方には・・・ううんっ・・星谷さん?どこで追い越されたんだろ???

オット、どこかのHPでも見た蛇のような木の幹(黙ってれば蛇と思うよな〜〜〜きっと)

四方山さんのHP”四方山ばなしの里”・・・だね(すみません無許可・・・で・・・)

ほらねっ!かなりリアルスネークですね

オ〜〜〜〜三方崩れも

1900m付近で後続2名を待ちつつ小休止
うっすらと新雪がつもりは綺麗で数日前に吹き荒れた黄砂の影響は皆無。今のところ天候は快晴!遠くに白山山頂が高い。今日のような日に敗退は許されない。出来るだけ大腿筋に負担をかけないようにスローペースで進む。時に筋肉がこわばってつりかけるが何とか回復してきた。小さなアンジュレーションが多く、ややわかりにくい地形でしたが、概ね緩徐に登るルートを選ぶ。小1時間くらいで目の前にトレースが・・・このトレースは先客MTBikerのものか?暫く追いかけると1500m地点で星谷さんと判明した。一体どこから回り込んだのかな?星谷さんはこのルートはもうすでに何度か訪れているため地形に詳しい。帰りのためにスノーブリッジがあるか見てきたため他の2名と別動になったとのこと。自分がウロウロ地形を確認している間に追い越されたようです。
ここからは素直に星谷さんの後を追って進むことにした。小白水谷寄りの微妙なルートどりでさすが〜と思わされた。他の2名はなかなか姿が見えないが、星谷さん曰く“大丈夫じゃない〜”と。
そして、標高1900m付近で転法輪谷寄りの斜面から登ってくる2名が見えた。また暫く平坦地を進み今度は通常ルートの台地を詰め上がるのではなく、ルート左寄り;転法輪谷源頭のU字谷状を御前が峰に向けて登りあげる。ここのほうが風の影響が少なく距離は少し長いが、傾斜もゆるく御前が峰と剣ヶ峰鞍部を登るより楽だとのことだ。
どんどん山頂が近づいてきた!

こりゃ〜〜〜すげえや!ここは日本かスイスか・・・ユングフラウウウ〜

ご機嫌なこりないさん

2000m付近平たん地 U字谷を詰めよう。ここはほとんどデブリは出てない。風が少し通り抜ける。正面に御前峰が大きい!

どんどん登り上げると徐々に風も強くなる。正面:御前峰2702m

途中2200m付近で風の影響が少ない場所で全員が合流して大休止とおしゃべりタイム・・・篠崎氏は昨日乗鞍西面岩井谷〜剣ヶ峰のロングルートをやり、ホワイトアウトの中でスキーを紛失しかかり遭難寸前に追い込まれていたと・・そしてまた今日もこのロングルートとは恐れ入りました!!この人も“懲りないウサギ年の人”かも・・・

ここから標高差500m山頂まで御前が峰を左から巻くようにしてワンピッチで行く予定。2400m付近から風は強まり、徐々に雲が出て視界が少なくなる。ややクラスト気味。2500mからはスリップ〜滑落に注意しジグを切る。結構傾斜もあり堅い雪面で緊張するがクトー無しで登りあげた。(ただし自分は・・・シールがずれていたためエッジが滑り最後の最後で転倒・・・前日土曜日に購入したブラックダイアモンドのピック付きストックのおかげで滑落は免れた!!)

山頂着11:20

山頂は風強く視界は悪い・・・でも”こりないさん達”はやたら元気!

心強い人です・・かっこいいです

こりないさん本人

準備中の図・・・・・SHINOZAKIさん・・・スキーをザックにくくりつけて・・

と、クラスト斜面200mアイゼン下降。視界不良のクラスト斜面を敬遠

標高2500m御前ヶ峰基部より豪快大滑降の開始
風強く視界の少ない山頂で大光景を望む事は叶わなかったが、それでも初めてここにきた私と篠崎氏は大いに感激!安全に確実にここまで導いてくれた、星谷さんには感謝感謝です!
滑走の準備とエナジー補給、風をよけて祠に隠れたり・・・15分で準備完了。ちょっと滑り出しのクラスト斜面が怖いが滑走体制となる。今日は正面鞍部は視界が悪く登路沿いの斜面を降りることとなった。それでも傾斜は部分的に35度程度。テレマークの篠崎さんはクラスト斜面を敬遠してアイゼン歩行で200mくらい高度を下げての滑り出しとなった。クラストもしっかりエッジを効かせて何とかなる。それよりも視界の悪い急斜面のモナカが雪酔いで滑りにくい。何とか視界の利く2500mから今回の目玉の大滑降の始まりだ!!もう無木立の大斜面に感激である。苦労してここまで来た甲斐があったというものだ。どこを滑ってもOKというくらい広くダイナミックな光景が広がり日本離れしたといっても過言ではないだろう。DR.YASUHIRO一押しというのがうなずけた。

かっこいい人.1

かっこいい人.2

やっぱり、ちょ〜〜〜格好いい人.3

絵になる光景:田中氏と星谷氏

どこを滑ってもOK〜〜〜〜

こんな緩斜面も・・楽しく

きれいな癒し系樺樹林も

時には雪崩も・・・右中段・・SHINOZAKIさんややピンチ
帰りは自由に滑走ラインを選ぶが特徴の少ない場所も多く迷いやすい。星谷さんに導かれてドンぴしゃで取付点ガレ上部に出た!!すごいなこの人!頭にナビ入ってんのかな!!と正直思ってしまった。というよりいかに自分が周りの景色を覚えていないかが露呈してしまったのかも。とかなんとか思いながら、無事MTBデポ地まで戻りここからいよいよMTBショーである。豪快に滑走し、豪快にダウンヒル!こんな充実したのも久しぶり。無事駐車地点に2時前には到着。10時間くらいの間にこれだけ移動できるのはMTB様さまですね!

13:49

そして豪快MTBダウンヒルステージでは皆さん良識あるお歳のはずなのですがメーター読み50kmオーバーでかっとンでました

14:00無事到着・・・おいおいポケットにゼリードリンク入れ過ぎで膨らんでるぜ!こりないさん!

前日土砂降りの岐阜市内・・・当初はふて寝を決め込もうと思いつつ、来てみて大正解の三重◎◎◎!今日の一日に感謝・感謝です。やはり山は行ってみなけりゃわからない!ですね。

この後全員で東海北陸道:荘川インター横にある、桜香の湯(おうかの湯?桜花になると戦争を知る人はあまりいい名前じゃないよな)に立ち寄り大満足で一日を終えた。午後2時45分出発。この後、スキー渋滞も無く順調に帰路に着き、無事夕方5時には職場に復帰できた。
星谷さん、田中さん、篠崎さん最高の一日をありがとうございました。最近単独行より合同山行が楽しく感じる、“ウサギ年の懲りないおじん”です!

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