【日時】2008/02/11(日)
白色という色がこんなにも美しいと感じることが出来た山旅・・・十石山北西尾根

(速攻更新版・・・明日以降もう少し解説文が増える・・かも)

【山 域】岐阜県 十石山
【コース】平湯バスターミナル〜旧国道158〜安房平〜十石山北東尾根1869mpoint〜2188mpoint〜山頂往復〜ワサビ谷滑り込み
【場 所】 十石山 2524m
【標高差】 約1345m、最高到達点:十石山 2524m、行動時間:10時間
【メンバー】篠崎氏・操
【天 気】 快晴無風・後ガス
【装 備】篠さん:アトミックディラン170cm、スカルパ、タルガG3私:ハボック173cm、ガルモントGライド、ディアミール、
【私的お勧め度】滑走快楽度★★☆:景観★★★、登高難度:★★☆  
(※☆〜★〜★★★:三つ星評価;天候・雪質の状態で滑走・登高難度は変わります)
ルート全体図
この尾根は恐らく過去に何人かの方が取りついていると思います。完登したかどうかは定かではありませんが、報告は見かけたことがありません。一見単純なルートなのですが平湯温泉からの林道アプローチの長さや急傾斜な尾根の存在が中々人を引きつけないのでしょう。過去には数名の山スキーアアプローチ記録がありましたが、いずれも時間切れや天候悪化で山頂にはたどり着けなかったようだ。今回は結果的には最高の天気に恵まれ、厳しいラッセルと稜線アイスバーンもありましたが何とか克服し山頂に立つ事が出来ました。

全行程の距離は14km

標高差1345mと比較的易しく感じるがこの時期のラッセルはかなり厳しく上部で膝上。平均して靴ラッセルが林道歩行から延々と続いた・・・傾斜は比較的急で、マニアックなルートの一つといえる。

5時10分:平湯バスターミナル出発
7時25分:安房平〜北西尾根取り付き
9時48分:1869M
10時30分:2188M
12時20分:山頂
13時00分:滑走開始
14時41分:旧道出合
15時15分:平湯温泉

前回アカンダナに登った際に目をつけた十石山に続く北西尾根・・・あそこを今度登ってみようと、篠崎氏と思惑が一致した。今回の予定ルート赤:登路、青、滑走ルート右ピークが金山岩、扇状の沢がワサビ谷、十石山、丸っこい無名岩峰と続く

旧国道をひたすらラッセル。既に疲れてきたぞ・・・このまま松本まで行っちおうか〜?

標高2200m地点から穂高・笠・焼・白谷山・が一望・・・・右岩稜は十石山北方2390m峰。その左には霞沢岳・・・中々この角度から見ることはないでしょう。あの霞沢岳からまっすぐに落ちる尾根が今後の登路課題か・・・厳しい様相だ。

アップで・・・霞沢岳も意外に雪が深い

この角度の穂高は珍しい。扇沢下部は巨大なデブリなのかな?

2400m雪原から十石山本峰北面岩稜・・・東面のたおやかなイメージではない荒々しいアルプスの様相・・・これを見れただけでも今日は嬉しい

こんな景色がこの場所にあったなんて。ここまでラッセルはかなりきつかったがもう少しで山頂・・・一歩一歩さらに高度を上げよう。大荒れらなまだしも、こんな快晴下でのピークハンティングはスキー山ヤの最低限の課題と考えている。

燦々と陽が照り美しい雪を白く際立たせる見事な情景であった。

最後の稜線登高。さすがにスキーは担ぎとした。スキーアイゼンはほとんど歯が立たない・・・ここはサクッとアイゼン歩行に切り替えだ。アイス斜面にアイゼンをが食い込み、心地よい・・・しかし左右は氷のすべり台・・・滑落注意

ガシガシアイゼンも効くが、左右に滑落すればアウト。最後の稜線歩行はアルパインスキーツーリズムの世界であった。帰路ここを穂高に向かって滑走できればなお最高!!しかし上級者のみヨ!氷のすべり台なので我らは大人しくアイゼン下降でした・・・

背後にいよいよ乗鞍本峰が聳え始める

今日の主役は穂高ではなく、全山が雪に覆われ白さが際立つ乗鞍連山であった。

今もっともホットな山スキーエリアの一つ四ツ岳を望む。ここもいずれは山スキークラシックルートと呼ばれるのであろう。

Oh〜my god !!穂高様

乗鞍稜線をイメージしてるつもりなのですが・・・・

何となく南極ってこんな感じなのかな??と思える光景。白が白く輝く一日であった。白色がこんなにも美しい色だなんて・・・・

言葉なんかでは言い表せない・・・・今日の日に、ここに立てた幸運を喜ぼう

もうどうにでもしてっ!!最高の天気で風一つ無い・・・・こんな天候は今シーズン一だ!!(ちょっとやり過ぎ)

下山路で感慨深げに穂高を見続ける・・・誰もが神の存在を信じる瞬間なのだろう・・・・

十石山山頂〜四ツ岳。十石山北面滑走も雪さえ安定していればかなりエキサイティングな斜面である。ただし下部ワサビ谷は狭く険悪な様相。雪崩れ必至か?

この稜線は素敵だった。乗鞍本峰からのスキー縦走もその気になれば可能だ。穂高連峰に向かって滑る事ができればピークスキーそのものだ。

十石山北面は岩稜で形成されていた

ワサビ谷で藤巻@東京さんとお連れ様に出くわし最後はトレースを共有した。今日も一日充実した日をありがとう。やっぱラッセルだわ!!いいワークアウトが出来ました・・・・

感慨深げに穂高を見ていた篠崎さんのHPへもゴー

【注】本コースは危険度の高いコースです。十分な情報と判断が要求されますことを付け加えておきます。ここでの情報は筆者の主観によるものでありガイドの役目ではないことをご了承ください。山で生じた不利益はすべて本人の自己責任のもとでの行動に負うことをご理解ください。

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