【日時】2008/05/18(日)

雪稜を超えて未踏の杓子岳へ。白馬鑓ヶ岳中央ルンゼは雪崩れとともに幻と化す

【山名】杓子岳 2812m、白馬鑓ヶ岳2903m
【山域】後立山連峰
【コース】猿倉〜長走沢〜樺平〜双子尾根〜杓子岳〜白馬鑓ヶ岳〜白馬鑓温泉〜小日向のコル〜長走沢〜猿倉
【山行実施日】2008年05月18日(火)
【メンバー】星谷氏、田中氏、西田氏、操 潤 
【装備】操:FISCHER X-PEDITION150cm、ディアミール、ガルモント、皆さんアルペンスキー
【天気】快晴
【行動時間】10時間10分
【累積標高差】約2070m
【水平移動距離】約16km
【私的お勧め度】滑走快楽度★★★★:景観★★★★、登高難度:★★★ 
(※☆〜★〜★★★:三つ星評価;天候・雪質の状態で滑走・登高難度は変わります)
行動概要
白馬鑓ヶ岳中央ルンゼはたいそう怖い場所らしい・・・怖いモノ見たさの懲りないおじんはやはりここに来てしまった・・・別にここを滑らなくても特にオマンマの種には事欠かないのではあるが・・・でもやっぱり覗いてみたい怖い場所・・・・そうここは白馬鑓ヶ岳山頂からダイレクトに落ちるルンゼなのである。首尾よく滑ることが出来たのでしょうか?


全体図








山行(参考)タイム 
猿倉 4:10AM
長走沢取り付き 4:59
樺平 6:32
雪稜スキー担ぎ 7:00
2600-2800mリッジ帯 7:30〜
上部岩稜通過 08:45
杓子岳山頂 09:53
杓子沢源頭 10:20
白馬鑓ヶ岳山頂 11:08
滑走開始 11:35
白馬鑓温泉 12:07
温泉上がり 12:35
登り返し点 12:40
小日向のコル 13:45
林道 14:03
猿倉 14:25

いつもの組み合わせとは全く違ったメンバーで今日も強力だ・・・篠崎さんは単独で超超ロングルートをやるらしい…が今日は簡単なバリエーションとして、雪稜入門ルートとしての双子尾根を登り、滑走は操本人は中央ルンゼ予定、星谷さん同行2名の田中氏・西田氏と同行のため、途中まで中央ルンゼを滑走し登り返して鑓温泉へ行く予定であったが・・・

まずは。双子尾根:長走沢を詰め上がり樺平に合流し、主尾根にそって、スキーで行けるとこまで登り、標高2100m付近で傾斜が出てきたためスキー担ぎで登り上げる。雪が徐々に腐り始め潜りやすくなってきて歩きにくい。特にいたるところにクレバスが隠れており踏みぬきに注意しながらの登行。2600m以上は簡単なリッジ帯となり、最後に脆い岩稜通過があり、最後の5mの雪壁を超えると杓子岳山頂へ飛び出した。ここまで5時間30分。セミバリエーションからの杓子岳山頂にて喜びもひとしお。さあ、目的の白馬鑓ヶ岳へ・・・・徐々にガスがわくようになってきて先を急ぐ。山頂着には7時間も要してしまった。中央ルンゼはエントリーから見た目上は滑れそうな雰囲気・・・雪質は・・・星谷さんが少し滑り込んで様子を見る。滑り出すと同時に重い湿雪が崩れだす。ターンでさらに増幅・・・ゆっくり流されたが停止。今日のルンゼはかなり危険度の高い状態。今日の行程では喉以降は単独になる予定なので、残念ながら危険を冒すのはやめて温泉経由のノーマルルートに変更。皆さんのルートに合わせることとした。同行の皆さんはスキーエキスパートでガンガン・華麗に飛ばす。しかし鑓沢もかなり雪崩の危険が高い。傾斜のあるところでは足元からずるずる滑る。やはり1日前の天候が雨〜雪交じりとなったのだろう。あっという間に鑓温泉僕は初めて来たのでかなり嬉しい。このコースでも十分満足!下部に行けば行くほどザラメ化してきて滑りやすくあっという間に小日向のコル登り返し点に到着。ここから中央ルンゼ全景を見ると、下部には落石を伴った比較的新しそうな雪崩跡があり、滑り込まなくてよかったの思う・・・新緑を楽しみながら、猿倉に向かう・・・・

美しい光景の樺平・・・背後は八方尾根

未だ7時だというのに暑くなってきましたね・・・今日は先が思いやられるかも・・・

スキー担ぎで徐々に傾斜を増してきた。クレバスが走っており時々足下が薄くなっているので注意。トラバース気味にキックステップを刻む

顔を上げると白馬鑓と右は杓子東面が立ちはだかる。先は未だ長い・・・・・

地図上2284m付近

軽快に歩ける稜線だったが、雪は緩みだし、すこし潜るようになってきた・・・・さあ先を急ごう

樺平から徐々に高度を上げて・・

大展望の尾根を行く。

安定した稜線を行く

やや急な壁も・・・・

岩稜を行くの図:ガクさん

右手には白馬岳・左手には白馬鑓ヶ岳、遠くに鹿島槍ケ岳、さらに頂上に出れば立山・劔・・・かなり贅沢なルートである。大雪渓を歩くよりも快適だ!!さらに大雪渓から見て尖りの杓子岳を歩いているということが何よりも優越感にひたれる事は間違えない!!

白馬岳をバックに岩稜を行くの図:☆さん

岩稜を行くの図:bunさん緊張の登高・・・でも満足頂けたんではないでしょうか?

いい感じの雪稜〜岩稜(ちょっとだけ)。岩稜は古びれたフィックスがあるがノーロープでも大丈夫。下りはいるけどね・・・

最後の雪壁を登って・・

ひょっこりと山頂へ!!

なかなか立ち寄らない杓子岳にバリエーションから登り上げてかなり満足度は高い

鹿島槍方面

山頂で・・・☆さんはデジイチでいい絵をとりまくり。あの向こうが中央ルンゼ降り口です。

白馬鑓山頂での懲りないさん

雪崩れちゃった動画編をごらんください

温泉編もあるでよ〜〜(肖像権の侵害の場合は削除しますのでご連絡を・・)
この後は動画のとうりで新雪湿雪がドボドボト雪崩れて、恐らく下部までかなり大きな雪崩れとなって到達したんではないでしょうか?滑らなくて良かったと思っていますが・・・・もし単独なら何も考えずに滑り込んでいたのか??この辺ちょっと微妙な感じではあります・・・

今回のメンバーはガンガン滑りたい派のため、あまり写真をとることもなく一気に滑っていってしまった。苦労して稼いだ標高差は約10分で終わってしまったのだ〜気がついたら鑓温泉にいた・・

当然温泉もいっとく?(温泉目的に滑ってきたんでんがな・・・)山ヤ・山スキーヤって、恐らくみんな体脂肪率は低い・・・・最近なぜか気になる体脂肪・・多分皆さんはメタボ健診には引っ掛からないでしょうね・・・我ら中年の鏡だな〜

中央ルンゼ全景。一気に雪崩れてきたらかなりヤバイ状況になるだろう。山頂直下で雪崩れたんだよな〜
この後は八方の倉下の湯でさっぱりして帰路につく・・・

蕎麦もいっときました!

すっきり系二八蕎麦でしょう。豊科インター手前のドライブイン横にある小ばやしというお店・・・・・・・・・前情報無く適当に入ってみたのですが・・・

ドライブイン系そば屋でしたがまずまずの歯ごたえ・・・・蕎麦の風味は弱かったかな〜量産系の蕎麦か??まあ名ばかりで美味しくない美麻村の山○とかよりはよいかな〜まっこんなもンでしょう
帰りの車の中で・・・眠くて眠くて・・・降りようとした高速インターを寝過ごしてしまった・・・さらに次のインターも・・・また寝過ごしてしまった・・・かなり危険な状態であったことを大反省(しょぼ〜〜ん(..;)中央ルンゼよりも危険な中央自動車道だった気がしないでもない
【注】本コースは危険度の高いコースです。十分な情報と判断が要求されますことを付け加えておきます。ここでの情報は筆者の主観によるものでありガイドの役目ではないことをご了承ください。山で生じた不利益はすべて本人の自己責任のもとでの行動に負うことをご理解ください。

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