2006/1/8(日) 乗鞍のクラシックルート天候さえよければ最高です
2006/1/9(月)完全敗退・平湯〜アカンダナルート
2006年1月8-9日の連休。平湯をBCとし、周辺の乗鞍猫岳もしくはコンディション次第で四ヶ岳までの計画と平湯〜アカンダナ〜安房峠〜安房山周回を目標とし、それぞれ日帰り単独で望みました。結果・・8日猫岳山頂直下で風雪ホワイトアウトで敗退。快晴の9日はアカンダナ山頂直下50mで深い樹林と樹林の落とし穴のトラップに捕まり進退窮まり、完全敗退。2連敗とやや落ち込み・・
【メンバー】単独
【装備】SKI TRAB PIUMA SINTESI170cm,ディアミールフリーライド,NORDICATR12
第一日
【山域】乗鞍猫岳 2581m
【場所】岐阜県
【日時 1月8日(日)
【コース】久手牧場〜第3尾根〜大崩山〜猫岳直下2550m(風雪ホワイトアウトのため敗退)

5:30国道158沿い電話ボックスに駐車。初めての場所だがヘッデンで出発。国道沿い久手牧場取り付き。真っ暗で手探り状態のなか靴ラッセル。牧場上部で夜明け。素晴らしい雪原が広がり来た甲斐があったと感動。
7:30二本松駐車場。
ここから乗スカの右手樹林帯の中をまっすぐ登行。
9:30猫の小屋の一つ上のカーブに合流。ここで天候は大きく崩れ風雪となる。今度は大崩山に向う尾根に乗りまっすぐ登行。ここが最大のネックとなった。靴上〜膝ラッセル、深い樹林の中で膝ラッセルに苦労し時間を消費。
11:15大崩山山頂。かなりの降雪となってきた。なだらかな稜線上を出来るだけしっかりトレースを残し、GPSでポイントをつけ進む。
11:30猫岳直下。ここでガスで真っ白となり山頂は確認できない。ハイマツがいたる所に出ているようだが、氷化した雪面は全くトレースが残らない。ホワイトアウトしたら、かなりまずい場所だ。南西方向におりれば恐らくどう考えても林道に出あうだろうがリングワンデリングしたら終わりな感じ・・高度計上2550m、山頂直下30mで敗退決定。体力的には十分であったが、単独の弱みを感じた。
12:00下山開始。帰りは出来るだけ樹林の中を進み風雪を避け下降。途中の林道〜平坦な樹林は全くスキーが走らず難儀する。降雪が多い平坦地はへきへきする。
13:15久手牧場上部。ここからは傾斜も十分。牧場の人工物に注意しながらパウダー滑降堪能!ところどころに鉄の境界杭があるので要注意。激突すれば大怪我だ。牧場下部はすでに遅くに取りついた、ボーダー・スキーヤーにパウダをー食われてしまっていた。が、そんなことは上部のパウダーを味わっただけでもう十分!14:00下山
新しくなった平湯湯の森の温泉に入浴し、安房トンネル入り口パーキングスペースに車を移動車中泊。

久手牧場より輝山

二本松駐車場より上部は快晴となる

猫の小屋の上部で乗スカのカーブに合流。この後大崩尾根に乗り直上

大崩尾根で靴上ラッセル。少し疲労・・・

少しガス濃くなる

大崩れを経て猫岳直下で真っ白となる。写真をPhotoshopで加工してみたら、はいまつ群が写っていた。へーこんな感じだったのか。

上部牧場の斜面で・・・ここは見た目以上に急斜面でした

牧場から見下ろし

牧場上部滑降コース。尾根上ですが素晴らしいパウダーでした。

平湯民俗館露天風呂500円なり。平湯湯の森の方が新しくなり奇麗。しっかり入りたい場合は湯の森。静かにしっかり暖まりたい場合はこっち!ただし、露店だけで内湯が無く、出た後が寒い・・・
この後、安房トンネル横の休息エリアに移動し、車中泊。

2006/1/9(月)完全敗退・平湯〜アカンダナルート
第二日目
平湯からダイレクトにアカンダナを経由し安房峠におりさらに安房山に登り返す計画で出発。
【山域】アカンダナ2109m、山頂直下50mで敗退
【場所】岐阜県
【日時 1月9日(日)
【コース】平湯温泉:アカンダナ駐車場・旧安房峠国道158号から取り付きまっすぐ山頂を目指す。アカンダナ自体山スキーについての報告は、中の湯からか安房平のみと少ないため上部の状況は不明。
【天気】晴!

アカンダナ駐車除雪最終点に駐車。
6:00出発:安房トンネルの真上の斜面に沿ってヘッデンで登行。旧国道をショートカット。
7:00側壁を2箇所上がるとき雪庇の張り出と、道路側壁が急でかつ雪が無く木の枝をつかんでの4級の登りで突破、兼用靴での突破に苦労する。通常ルートは旧国道を安房平方面に進みもっとも傾斜の緩い南尾根を登るか、中の湯からの北東尾根ルートが報告されているが、あえて平湯からダイレクトに登ってみようと考えた・・・・のが失敗だったか。
さらに尾根上〜沢状地形を急登行、徐々に傾斜は急になり35ー40度となる。頑張って登るが樹林もかなりウルサイ。ひたすら急斜面をジグで登る。斜面途中でスラフの発生と小さなクラックが入りビビル。
10:00傾斜が緩む上部の1900m平坦地。ここで大休止。目の前に円すい形のアカンダナが美しい。周囲にはモンスターが林立。ここからが難所だ。山頂左に向って出来るだけ傾斜の緩い場所を選ぶのだが、樹林というより完全に密林となってきた!スキーでは到底抜けれないような密集度である。木にさえぎられキックさえままなら無い状況。ルートを探してウロウロするが、雪をまとったモンスター群に行く手を遮られている。更に樹林の半分くらいまで埋まっているため枝の下が完全に落とし穴となっておりスキーごとこのトラップにはまり抜け出すのに5分かかることが数回。体力的にも精神的にも打ちのめされ時間もすでに11:30分予定の行動の1/3しか進めず・・・敗退決定。最高の天気であるが完全にルート設定の誤りである。南の傾斜のゆるい尾根か中の湯からのルートのほうが賢明だっただろう。先人の歩いたルートは伊達ではないことを痛感した。ここまで行く手をさえぎるルートも少ない・・・
12:00転進
一方、下りの急斜面は至る所でスラフが発生し、どんどん斜めに体がもっていかれる。と思った瞬間、見事に流され、木に左大腿部をかなり強くぶつけとまった。骨折は無かったが痛みでしばらく立てなくなる。こんなところで負傷してもだれにも発見されないだろう。後半はかなり注意しながら斜滑降を組み合わせて下降。
13:00駐車地に帰還
反省の多い2日間の山行であった。滑ることより登ることに苦労に終始した。これも教訓である。よくしまった雪なら何とかなったかもしれないがこの季節の新雪に行く手を阻まれてしまった。ある意味で単独での弱みと判断力の欠如を痛感する結果であった。


登りにとったルートが大きなミスでアカンダナ西面はかなり樹林がやかましく木と木の間にキノコ雪状に積ってしまっていて、進行ルートを遮られてしまい結局時間もなくなり往路を戻りました。登りのルートに関してですが非推奨ルートとしてHP上に再度報告しておきますで(1月9日、朝6-8時:氷点下-10度、傾斜20-度から最大40度くらい。新雪20cm下層が堅く結合弱スラフ頻繁。一部にクラックが入る。敗退後往路を戻る。下り11-12時。気温は〇度前後。出来るだけアンカーのしっかりした樹林間を降りるが、薮がうるさく少しオープンな場所では、いたるところでスキーカットで20cm位の小さいながら表層が崩れてくる。一回だけわずかに流されて小さく転倒し木に大腿部を打撲。ケガは無くちゃんと自力で降りれました。私がとった登路のルートは”非推奨”と考えたほうが良いでしょう。と言うことで改めて掲載いたしました。

アカンダナに向けての登り途中から朝日に照る乗鞍連山

昨日登った大崩山

1900m地点平坦地のモンスター

このあたり素晴らしい景色に囲まれまだ余裕

1900m平坦地からアカンダナ山頂。樹林というよりはモンスターの密林だ・・本当に登れるのか・・かなり不安になる

2050m付近で完全にモンスター群のトラップにはまり、進退窮まる・・・敗退を余儀なくされる。

下山途中から乗鞍連山

アカンダナ駐車場前の除雪終了点に戻る

平湯トンネル付近から見たアカンダナ(右)白谷山(左)の全景。赤い線が今回のトレース。

帰路の途中で・・・蕎麦道楽

手打ちそば   夢の蔵:高山市山田町30-5   0577-33-3007

6ヶ月前に高山市山田町に新規開店した、飛騨地方では本格的な手打ちそばの店。(実は高山市内にはおいしい蕎麦の店が無かったのです!!このお店の側は飛騨産・信州産の蕎麦を使い分け、今回は飛騨産の蕎麦をいただいた。残念ながら十割は10食限定で今回は食べられなかったが、おかみさんいわく・・十割とは思えない喉越しです・・・と・・・ますます食べてみたい衝動に・・・今回の蕎麦は平切りで繊細かつ喉越し滑らか!つけ汁は高山とは思えないさわやかなさっぱりとした甘めの味で、たまりの強さやカツオ系の臭さはありません。あえて関西・関東の客のどちらにも満足できる味を追及したとのこと。甘すぎず辛すぎず・・・さっぱり系です)高山の帰り道が楽しくなりました。また今度は十割を・・・ぜひ

新しいお店は清潔感があふれ窓から見る乗鞍・穂高連邦が素晴らしい。この日は新年一番の快晴で雲一つ無く完全な山容が見事であった。

下左:笠ケ岳〜穂高連邦

下右:乗鞍連山

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