2006/3/26(日)
取り付き間違え・山頂ホワイトアウト・尾根間違え・・意外と手強かった乗鞍:四ツ岳のプチハード山行
岐阜県高山市:平湯温泉スキー場〜大滝川〜北面大地〜四つ岳山頂 ピストン

3月5日に乗鞍の岐阜県側:野麦集落から取り付くクラシックルートをたどった。今度はスタンダードな平湯側から最近メーリングリストでもよく報告される平湯温泉から平湯大滝:大滝川遡行〜四つ岳のルートをたどってみた。天気は良くなるはずであったが思わぬ悪天となり、視界は遮られながら何とか三角点を踏んで帰ってきた。しかし・・・取り付きでいきなり尾根を間違え200mの損!時間にして1時間ちょい・・そして帰りは登行した尾根筋をほんの数十メートル離れたため、へんてこな谷に捕まり、えらい急傾斜を登り返すという無駄な努力をしながらの山行でした。みな様申し訳ありませんでした・・単独ではいつも適当に突っ込んでミスルートしてもあまり気にもしていなかったのですが、責任を感じるグループ山行でした。^_^; 天気さえ良ければすっきりとした良いコースであったに違いない・・・

【メンバー】:名古屋ACC 今井、鈴木、操
【累積標高差】1400m
【最高到達点】:乗鞍四つ岳2755m
【総行動時間】:11時間
【登り】;【下り】
【装備】:操:Garmont Gride Gfit、Fisher X-pedition 150cm、 ディアミールXP
     今井:Garmont GLight、ROSSI Bandit B1 150cm、ディアミールチタナール
     鈴木:ショートテレマーク130cm、スカルパ

まずは全体のルートの概要です。今回は頭がボッーーとしていた(言い訳!)ため取り付き点の尾根を2つほど間違え無駄に200mも登ってしまい1時間の時間のロス。いったん下降しもう一度、地図・GPS・コンパスで確認し取り付き点を修正しやり直すというミスから始まった。詳しくは同行者山ごろさんのHPにも記録されています。http://www.geocities.jp/yamatere56/6326yotutake.htm

その後の登行ルートは概ね尾根筋に忠実にたどってゆけばよく特に急傾斜は無く淡々と詰めてゆく。大滝川を左手に見ながら川の流れの音が聞こえてきたらやや左側にルートをとり徒渉点を探そう。概ね雪に覆われておりブリッジを渡ればよいが、その後の取り付き尾根がやや急傾斜であり適当な場所を見つけるのがポイントです。我々が行ったときはトレースがあり迷うことなくルートをたどれたので問題なく取り付けた。

朝5時30分 出発準備!このときは意気揚々。
この後尾根をまちがえるとは・・・

第一休憩点。まだまだ余裕。でも天気が・・

さてさて沢状緩斜面を快調にシール登行。クラスト面に新雪がうっすらの状況でやや安定が悪く登りにくいがおそらく前日のトレースがうっすらと残っておりこれを利用させてもらった。

どんどん行きます。高度をあげます!後方にアカンダナ・白谷山・焼岳が広がってきます。

なかなか絵になる光景です。遥か眼下に平湯の集落

頑張れ頑張れ!
この後は2300mから疎林帯となり眼前に前衛峰の岩峰が立ちはだかりますが、大きく右側にトラバース気味にまいて、大きな沢状大斜面に出ます。無木立の斜面で風が強く、視界も悪く雪が舞ってきたためここでどこまで上り詰めるか決めなければならない。GPSの補足は良好で、誤差制度も5m以内でトレースできている。地図上危険ながけはなく、地形図にしたがってトレースをつける。高度2500mここで、正面にごつごつした岩峰が立ちはだかるがここは四つ岳ではなさそうだ。GPSで確認するとやや右手よりの斜面を登るようだ。このあたりは全く山頂は見えずルートどりは困難。GPSが無ければ決して突っ込めない。ゆっくりと足下を確認しながら進む。ややホワイトアウト気味で上下左右傾斜感覚が鈍ってきている。所々岩が突き出た緩斜面が続く。カリカリのアイス&クラスト斜面のスリップに注意し11時40分山頂三角点を捕捉。GPS上の三角点で行動中止とする。2枚の記念写真ののみ取り急いで引き返す。振り返ったときに真っ白で何も見えないといことは無くややほっとした。以前に荒島で完全にホワイトアウトに落ちいった教訓で、時々後ろを振り返ってきたのでちゃんと視界がえらえれてことは確認できていた・・

山頂でガス風雪の中・・意外にもにも笑みを浮かべる今井さんと鈴木さん。ここから下山路がまた大変。ルートロストは絶対禁物。小刻みに足下のトレースを拾うがすぐに消える。すかさずGPSでルート確認すると。ルートどおりに軌跡ログを拾っているので心なしか安心。スリップさえ気をつければしっかりとルートは捕捉できている。このときほどGPSのすごさを知ったことはない。無ければ絶対に不可能である。今回は全員がGPSを持っていたため安心感も3倍であった。ただし、悪天候下では捕捉能力が落ちることがあるし寒気での使用では電圧低下には十分注意である。

スキーを担いで、2700m-2500mまでツボ足下降。有効視界は20m。沢状斜面に入ると50m位の視界となりここでスキーを装着し滑降開始点とした。

もうちょいですガンバ

上部2000m-2500m斜面はそれなりには楽しめる斜面でした。雪がやや重くまとわりつき、下部ではモナカとなり難儀するがテール滑走でモナカをバリバリ割りながら滑降した。

今井さんの華麗な滑りです。きれいなスキーの典型です。Beautifulです〜〜

いくらGPSがあるからと言っても完全にホワイトアウトしたらさすがにたまらない今回はそこそこ視界があったから良いものの、以前い経験した完全に視界が消え天地左右の境目が無くなり方向感覚が失われると人間は全く機能が停止したようになるあの恐怖ほどではなかった。しかし・・・一歩間違えば同じ危険に合ってしまったかも知れない。無理は禁物とつくづく反省である・・・
帰りは・・・温泉は恒例の”平湯 湯の森”にさくっとつかり、腹ごしらえは・・・高山市内国道41号沿いの食事処”鳥海”・・・かなりボリュームがあり中学高校生くらいなら大絶賛です・・!中高年にはちょいとカロリーオーバーは必至ですかね〜〜。でも腹減りの方にはありがたいお得なお店です!
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