2006年山スキー後半戦 ダイジェスト版
何とかケガをすることもなく2006年シーズンを終了しました。”平成18年豪雪”の影響で雪崩遭難が多く、
天候も不安定で意外と山行回数は少なくなってしまいましたが、
長距離・長時間行動の密度の濃い山行もありました。
運良く切り抜けたりもしましたが、やはりまだまだ素人山ヤだな〜と思うことばかりです。
山の神様に感謝いたします。この場を借りて”ありがとうございました。来シーズンもよろしく見守ってください”

2006/05/21(日)山梨県 富士山 3776m 最高到達点:3700m富士山浅間山頂神社 行動時間:8時間

生まれて初めての富士山登頂はやっぱ山スキーで!! 高度障害体験山行?!


富士スバルライン
富士吉田登山口駐車場4:45AM-6合目5:19-7合目6:17-8合目8:42-8合5杓9:12ー9合目9:48ー山頂11:50ー滑降開始12:30ー6合目13:45ー下降終了点14:30
行動時間8時間+α
登り6時間30分、下り2時間15分
標高差1500m


日曜日にはじめて富士山に登った。はじめてなのでスタンダードな山梨県側富士吉田登山口からである。
まずは岐阜市から、この富士吉田まで約350kmの自動車移動・・・距離だけで無くこれが高速利用でお金もかかるしたいへんだ〜。
登りは標高差は約1500m。取付点2200m。山頂まで延々つづらおりのザクザク道。変わらない荒涼とした景色、これが山スキー目的でなければ絶対に登らない山の代表だ!!
そして・・・肝心の雪は??下から見る限りは6〜7合目は途切れ途切れ、7合目以上は十分繋がっているよるだ。さすがに標高3500mくらいになると不眠登山の身にはかなりこたえてくる頭がぼ〜〜として、眠気生あくび、そして、足が上がらない・・・・高度障害の症状である。最後の3500m〜3700mはいきは途切れ途切れ、5歩進んで、5呼吸・・・まったく進まない状態。やはり不眠が利いているのだろう。それでも何とか山頂にたどり着いた。午前11時30分。山頂で記念写真を撮り。待ちに待った富士山滑降である。雪は上部から見る限りはほぼ下まで繋がっており、滑り出しは35度くらいの適度な大斜面。登った人たち(これから登る人も含めて約150人くらいの大盛況)まだシュプールは少なく、昼ごはんもほどほどに滑降準備である。それと、今日は登り初めから大宮からきたという若い単独行の山テレマ−カー:S君とほぼ動時行動をして結局最後まで一緒に一日を楽しむこととなった。更に、本日婦長さんとその連れの人もつぼ足登山で同行して総勢4名の混成であった。

滑降は急斜面こそ少ないが、最初から最後まで一定した斜度のかなり広いスロープが延々と続いており日本一の裾野を持つ富士の広大さが実感できた!登りはダラダラとした景色の変わらない行程で楽しくないが下りは始終大興奮しっぱなしである。同行のSくんとともに2人で絶叫マシーンと化して滑降を続けた。登りの高度障害の苦労は全て消えていた!!雪をつなぎつつ6合目までほぼ滑走可能であった。下部は石が多く案の定板はギタギタとなってしまったが、山スキーヤーの勲章と納得させた。

一日の反省・・・・登りでの高度障害はやはり過去で一番ひどかった。なるだろうとは思っていたが不眠での突入が最大の原因だ。出発〜取付〜登行ペース・・・やはり時間配分が甘かった。途中で眠気と頭痛で、本当に意識がなくなるかと思った・・・

さすがは日本一の標高であった。下から見上げるとよくあそこまで登ったな〜と感動して帰宅。岐路は眠気でフラフラであった・・・・富士山・・・山スキーヤーとしては一度は滑っておきたい山であったので大満足であるが、また登れ・・・と言われたらNO〜かもしれない・・・


4:46 五合目駐車場出発


5:19 6合目から山頂方向



6合目から山中湖



8:43 7合目付近から見下ろし



6:17 7合目の小屋群。富士山は本当に小屋が多い・・・
下から見ると石の要塞の様である・・・


7:55 8合目小屋群・・


9:13  8合五尺付近このあたり雲海の上である



かなり苦しい・・・一歩が出ない



10:32 8合目以上:あと少し・・あんなに近いのに、なかなか近づかない山頂



スキーを担ぐのがいやになり今日初めてのシール歩行・・・誰もシールアップするものはいなかった!!


11:59 そしてようやく待望の山頂・・・もう息が切れて声も出せない情けなさ。でもやはりここに来れたことは嬉しい・・・


本日の現地で知りあった同行者:大宮市のS君


S君の華麗なテレマーク


8合目付近から大沢方面


奇麗なテレマークターンはこのような広大斜面にこそふさわしい


自己陶酔でもう何も言うことはない・・・


途中から大沢方向へ合流して広大斜面を思うままに滑走!!この瞬間のために高度障害を堪えてよかった〜〜〜


7合目から大沢上部見上げこの広大斜面が病みつきになる。決して急斜面ではないけどやはりここは富士山・・・風格のある斜面であった!


7合目付近は雲海に突入これも富士山滑走の醍醐味だ。ここからしばらくガスの中を注意して滑降する。ガスが出てもGPSでクリア!GPS万歳である!


感慨深く自分のシュプールを振り返る。同行S君


最高の天気に最高の斜面!山スキー万歳である。ウウ〜〜見苦しい






S君からのもらい物1
しょぼい滑りだ〜〜



S君からのもらい物2
やっぱりしょぼい・・・


雲海もうもうと雲海がせり上がってくる。突入すると視界はすぐに無くなってしまう・・・


S君からのもらい物
もうしょぼいを通りすぎて悲しい格好の滑降!?


サイドに岩壁が立ち上がり、意外にもアルパインムードが味わえる7合目付近


S君からのもらい物
オオー滑っているよりかっこいいじゃん。
でも何やってんだ?写真撮ってるところでした・・・・


6合目下部滑走終了点。ここでスキーを担ぎザレザレ斜面を下る


1:33 滑走は終了した。登り7時間近く。下りは1時間と15分くらいか・・・
短くも素晴らしい恍惚の時間でした


2:31 違和感ありありの山スキーバカ・・・周囲の観光客の目にはどのように映ったかでも観光客の中には羨ましそうに見ていた・・人もいた。

こうして私の富士登山は無事終了した・・・
初めての富士登山はやはり山スキーで正解であった・・・
夏に登ろうものなら・・ボロボロになっていたかも知れない・・・・・・

私の高度障害体験記・・・

ここ最近の私の山行パターンは土曜日夜9-10時自宅発、現地3-4時頃到着、1−2時間の仮眠(仮眠をするのはまだ良いほうで、ほとんど寝ずに山行突入である)の後、山行にかかる。そして、今年はほとんど2000m以上の標高で、標高差も1500mは標準のため決まって、登りで高山病が出る。特に2500んでまずは眠気から始まり、生あくび、ひどいと立ったままでストックにもたれて、10数秒間意識がなくなったり・・・そして、2800mで息きれ、3000mでゼコゼコの状態・・・今回の富士山3700mは私にとっては未体験ゾーンであり、当初持ってゆこうと思っていた、携帯酸素ボンベ・血中酸素濃度測定器は見事に忘れてしまった。せっかくなので自分自身のデータを録ろうかと思っていたのですが・・・・・さすがに3500m付近からかなり息切れが激しく、登りで一歩を出そうとしても出ない。よくテレビとがで、8000mのジャイアンツを登ってる登山家がなんでだ〜〜と思うくらいのろのろと動いている光景があるが、まさにあの状況である・・・たった3700mにもかかわらずこれである。地表の酸素分圧の3分の2だからしょうがない。もしこれが8000mだったら・・・確実に私は御陀仏様である・・・何せ酸素濃度は3分の1である!! 富士山どころではない過酷な環境だ。これを、無酸素登頂する連中は超人かも・・・ある程度の標高にはトレーニングで克服できるがされでも苦しいのにはかわりはない。

今回登る前に、高山病予防のダイアモックス(ミタゾラム):いわゆる浸透圧利尿剤であるが、これをのんだところ、耳平感がひどく、声も出せなくなってしまい少なくとも私には不向きであると判断した。その他は、救急セットの中にステロイド注射剤を入れているがさすがにこれを使うほどではなかった。急性肺水腫の特効薬であるが・・・

今後の課題・・・高所トレーニング(大げさか!)今年の夏は乗鞍・御岳周辺の2000m付近でマウンテンバイクとジョギングをしよう!もちテン泊(1泊2日程度)でついでにオートバイでツーリングキャンプツーリングをしてしまおうと言う企画もいいかも!!できれば2-3泊したいけど・・・仕事が・・・こんなことを考えている自分はかなりの暇人か・・・

2006/6/11 山スキーヤーの最後の砦? シーズン最後はやはり毛勝山! 
行動時間:約6時間

高山市在住;篠崎氏と初セッションの記念山行

6月10日土曜夕方、仕事が終わった・・・シーズン最後の山スキー山行となりそうな6月の梅雨の中休み。当然じっとしてはいられない!どこに行けば雪はあるか??豪雪の今シーズンとも言えども、この時期になるとさすがに雪のある場所は限られてくる。白馬周辺か定番の毛勝三山くらいになりそうだ。距離・時間的にはどちらも差はない。いずれも250km-300km、時間にして片道5時間・・いやはや山スキーとは全く大変なお仕事です?!?!

今週もせっせと出勤せねばなるまい。結局は今シーズン初の毛勝山と相成りました。岐阜の自宅発:前夜土曜日夜10時、東海北陸自動車道で荘川まで・・・いったん高速を降り、再び白川ICより高速へ、富山経由でさーー魚津まで頑張ろう!途中のPAで眠さに負け、しっかりシートをフルフラットにし、熟睡モード!我が愛車は完全に後部荷室から後部座席が真っ平らになるのが最大の売りです!!深夜1時から3時過ぎまで完全に寝込んでしまった!!2時間の睡眠では普通は十分ではないが、私のいつものパターンからは十分すぎる睡眠時間です!これで何とか高度障害はないだろう。(毛勝山2400m程度で高度障害はないよな〜〜)

朝4時過ぎ慌てて車を魚津まで走らせ、昨年と同様、薄暗がりの中、片貝山荘を目指す。相変わらずのガタガタ道で新車で走るのはちょいと抵抗があるがお構いなしに進む。昨年は深い霧に包まれて車で進むことさえ怖かったが今年はなんともなく通過し片貝山荘をさらに進み、毛勝谷へは入り込む。

朝5時、毛勝谷最終除雪地点駐車場に着。すでに10台近くが止まっており何人かは既に出発し、数人が出発準備中の気配。名古屋ナンバーのイプサムが止まっており、その横に駐車・・・・ううっん!見たことのある車に見たことのある方!が準備している!すぐにいつもよく参考にしているHPの管理人さんである高山のSHINOZAKIさんであることが判明。いつかはどこかで会えるだろうと思ってはいたが、最終山行で会えるとはこれまたラッキー・・・早速車から降り挨拶をした。はじめまして!○○○です!とうとうお目にかかれました!・・・今日はどこまで?などと挨拶をし、お互いの行動が当然同じであることから、またあとで!と準備を終え5時20分、出発するSHINOZAKIさんを見送った。それから15分くらい遅れて5時45分に出発・・・・

残雪の残る林道を詰めてゆく・・・途中の林道水たまりに・・・おおっ〜〜〜でかいウシガエルがいっぱい・・・

大きさは・・・小さく見えますが15cm級の大物が20匹くらい。

飛び跳ねてビックリさせられる!!

6:13

通称:板菱(いたびし)と呼ばれる雪渓取り付き点です。ここは大きく雪割れしていますが徒渉は無くなんなくクリアー。ここを大きく右に曲がるとまっすぐ毛勝谷が見渡せます。

板菱でシール歩行に切り替えたのでしょう。SHINOZAKIさんが見えました。私はしばらくツボ足で小走りに追っかけます。ギタギタの汚い雪の上はできるだけシールは使わず・・・あとのシール接着面が汚れまくって掃除が大変なので・・・

7:23

ツボ足パーティーも結構入っています。単調な谷の登りが続きます。傾斜は最大で35度くらいです。頑張ればシールで登りあげれますが、堅い雪面なのでアイゼンの方が軽快かも!

9:31

ボーサマのコル着。曇った空で剱岳山頂は姿を見せず・・・右に円錐形の釜谷山、その左に猫又山。稜線上は雪付きが悪くハイマツが飛び出し、薮漕ぎがひどそうだ。

猫又・釜谷山・・・・

毛勝山頂で記念写真を撮っていただく。

北峰をあとに毛勝南峰へ向かい、ルンゼ滑降地点を眺めていたら・・・県警ヘリがしつこく飛んでいる。遭難でもあったのか?(あとでわかったことだが僧ヶ岳で2名の行方不明者がおり捜索中だったようだ)ルンゼ雪壁に立つこちらを何度も観察しているようで、こっちとしても何とかルンゼ滑走を実行しようと思っていたのだが、気分がだんだんめげてきて・・・あのヘリのお世話になったらどうしよう、とか、近くにヘリがいるからなんかあっても安全か??!!とか不謹慎なことも考えてしまい、やっぱり迷惑かけられんしナ〜〜となんだかんだ悩んだ揚げ句中断し、通常コース滑走に切り替えることとした。登ってきた谷と反対側の中谷側(剱岳側)に少し滑り込むといって出かけたSHINOZAKIさんと再びコルで出合い、ご一緒に滑走することにした。

滑走途中から見上げた、南峰からのルンゼ合流点。斜度的には50度くらいで雪は何とかつながっているようだ。何とか滑れそうな感じの斜面であった・・・ウ〜〜ン残念だが今回はこのまま帰ろう!

毛勝谷下部ルンゼ合流点から見た、南峰ルンゼ終点

コルから少し下った斜面で篠崎さんの滑走見上げ。

篠崎さんからのもらい物の僕の滑走写真・・・なかなか自分の滑走写真がないので貴重です。

おそらくこの格好は・・・ヒャっホ〜〜!!!と叫んでいるときの格好であろう。いつもだいたいこのパターンで叫んでいるはず・・・

滑走終了点の渓流でスキーを洗う。SHINOZAKIさんのポーズ!そしてこの後、SHINOZAKIさんと半日を楽しく過ごす。まずは近場の温泉へ・・・北山鉱泉(ホテル北山)へ・・・

その後は・・・高山市内の国道41号線にあるお蕎麦やさんへ・・・蕎麦正せと

食べたあとに気がついたがどこかの蕎麦に似ているな〜〜と思っていたら案の定、この店の店主は荘川にある”蕎麦正 正”で修業をされたそうだ 同系の側の歯ごたえのはづであった!!こうして半日を篠崎さんと楽しく過ごし、またどこかの山での再会を誓い合い充実した2006年最終山スキー山行を終えた。私は頑張ってこれから岐阜まで150kmのドライブ篠崎先生は病院に立ち寄り簡単に仕事を済ますとのことであった。

ここの蕎麦は、純粋な10割り蕎麦です。特に驚くほど珍しい食感ではないが、適度な歯ごたえと風味が生きていて、十分満足の行く味であった。特筆すべきはキリリと冷えた冷水で締めた蕎麦のシャキシャキ感がすばらしい。蕎麦正 正さんもそうであった。つけ汁もカツオ臭さはあまりなく高山特有の醤油の強さもなくそば湯でも十分楽しめる味である。荘川の蕎麦正 正(まさ)さんと同様、岩塩で味わうタイプとおろし器付きでワサビが出されるスタイルも同じであった。しお蕎麦もなかなかおいしく戴けます。

ゴチでした!!!

2005/5/29(日)中央アルプス千畳敷〜宝剣岳、最高到達点:2900m累積標高差1200m、行動時間4時間
白馬の予定が眠気で敗退・・急遽千畳敷へ(軟弱千畳敷の巻)
千畳敷ロープウェイ上部駅8:00ー宝剣岳左ルンゼ上部稜線9:00ー宝剣岳手前9.28ー滑降開始(1本目)9:39ー滑降終了9:45ー再登ー滑降(2本目)再登ー滑降(3本目)ー滑降終了12:22ーロープウェイ下駅1:20

2005/06/12(日)富山県 猫又山2378m、最高到達点:2300m、累積標高差:、行動時間6時間
今シーズンの最終山行:猫又でこまった?そして魚津で観光の巻
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